ビルダー探し(2)
私が建てたいのは,そのハンドカットの丸太小屋。地元の現役ビルダーがまだ生き残っていないかといろいろ探しているうちに,「戸隠丸太屋」というHPに行き当たりました。
ここにセルフビルドのための解説が書かれており,説明がとても合理的でわかりやすく,感心しました。そこで,丸太屋の実質代表であるらしい友田三津夫さんに,我流の間取案を添付して「これで2千万円以内でできるか」とメールを出しました。
すぐに返事が来て,「可能だと思います」。しかし私のシロウト間取案については否定的で,「こうした方が良い」といういくつもの提案をいただきました。
この返事で,このビルダーさんに自分としては決めてしまったわけですね。何というか,「縁」を感じたわけです。
施工業者を決めるとき,ふつうは複数の業者から相見積りを取って,金額や業者の応対態度などから判断するわけですが,先にビルダーに惚れてしまったので,相見積りの必要はありませんでした。もう決めているのだから,相見積りなど無意味です。手仕事ってそういうものじゃないかな。「この人にやってほしい」ということでね。
ちなみに,戸隠丸太屋は法人としては廃業しています。べつに倒産したわけじゃなくて,仲間内で相談して解散したそうです。今は友田さんが,個人事業主のような形で丸太屋の名を引き継いでいます。OB宅のメンテナンスや,新築なら隔年に1棟くらいのペースで楽しみながら仕事をしているとのこと。ま,昔は大工さんというのは皆,個人事業主だったわけですが。
20年間で100棟以上のハンドカット建築実績のある人ですが,その友田さんも還暦を過ぎたので,「家一軒引き受けるのはこれが最後だな」と言ってます。丸太の加工ができる人は全国でも数少ないので,じつは友田さん,そんなに暇ではありません。仕事が次々と入ってくるのと並行して丸ごと一軒の責任を負うのはもういいかな,ということなのでしょう。
それに,後述しますが我が家の場合,ハウスメーカーのような一括請負方式ではなく,施主が元請けの直営方式にしました。この方式は,工事の最高責任者が棟梁ではなく施主です。つまり友田さん,建築完了の責任がない,のですね。わが家は,まだ建築中です。
最初のプランです。雑誌を参考にしながらいろいろ考えた結果なんですけどね。友田棟梁には一目で「住みにくい家である」とダメ出しされました。