Plate Logs
2F基準面
丸太壁がすべて積み上がった段階で,最上段の丸太に基準となる水平面を入れます。このときようやく2F(ロフト)の床面高さが決まり,階段の高さも決めることができます。つまり,丸太小屋は丸太を積んでみるまで2Fの高さがわからないということです。
最上段の丸太(梁)を平面(ひらめん)カットして水平面を出します。このとき丸太軸は完全に水平とはかぎらないので,向こうの端とこちらの端とではカット量が違うのがふつうです。梁は2Fだけでなく屋根も支えるので,平面を出してみたら丸太が細くなってしまった,では具合が悪いので,梁には余裕を見てできるだけ太い丸太を使います。写真中央の丸太上面が平面でないのは,ここが吹抜けなので,上から見たときの丸太存在感を出すためのデザインです。
12m丸太を水平切りで平面カットしているところ。Yoさんのハスクバーナは,この作業でついにオーバーヒートしました。
仕上げのカンナがけをしています。よく見ると上方凸に反っているのがわかりますか? 生木の丸太には,生きていたときのテンションが残っているので,片面カットするとそちら側だけテンションが解放されて反るのでしょう。通常の木造建築が十分乾燥した材木を使うのとは違って,丸太小屋の場合は2~3ヶ月前まで生き物だった材料であることを実感する瞬間です。
2Fの基準面がきれいに出ました。
アウトリガーされた軒桁です。まっすぐ入っているスリットに軒天の板が飲み込まれることになります。
桁は,屋根勾配に合わせて斜めにカットされ,ここに屋根の垂木が載ることになります。梁の先端も屋根と干渉するところはカットしてあります。