Japanese cedar logs (Cryptomeria japonica)
丸太搬入
4月26日,静岡から杉丸太の第一便が搬入されました。丸太の産地は,安倍川沿いだそうです。静岡の材木は天竜川沿いの天竜杉が超有名だが,ブランドものはお高いですからね。拙宅は庶民派の丸太で十分。
朝8:00から搬入作業をするというので,東京から駆けつけました。10mトラックに30本ほどの杉丸太。ログサイトは松代の(株)まるたんぼうをお借りしています。
丸太小屋というのは,現地でいきなり建てる場合もありますが,プロはふつうは建築現場とは別のところで仮組みし,いったんバラして現場まで運び,そこで建方をします。仮組みする場所をログサイトとか「土場」と呼んでいます。
チーム友田の場合は長野市やその周辺に在住の人がほとんどなので,ログサイトは安曇野ではなく松代になりました。
松代は真田城の城下町なので道が狭い。その中でもログサイトへの進入路交差点はとりわけ狭く,私のマツダデミオでも緊張するのに,そこを10mトラックがどうやって曲がったのか,見ものだったと思います。「地下鉄をどうやって地下へ入れたか」レベルの謎ですね。
Unloaded logs from a truck.
友田さんが操縦するクレーンで次々とトラックから下ろします。
This truck is 10m long. The maximum log length is 12m, and the maximum diameter reaches 48cm. These logs less taper off, less twist, less bend and have few gnarls. Premium materials!
10mトラックから降ろされる最長12mの杉丸太。太いもので径48cmくらいあります。日本ではふつう丸太は4mまたは長くても8mに切ってしまいます。その方が狭い林道を搬出するのが楽なのでしょう。だから12m丸太は,流通の最上流である山での伐採時点で特注しないと手に入らない。曲がりやねじれ,テーパーの少ないログハウス向きの丸太は,それでもそう簡単には入手できず,発注から納入まで時間がかかります。
Peeling by drawknives. Logs are still wet because of almost live trees. Annual rings show these logs to be 70 - 80 years old.
降ろした丸太は,ただちに皮むき。ドローナイフという丸太の皮むき用ナイフで杉丸太の鬼皮を剥いているところです。スギの皮は他の樹種にくらべて剥きやすいそうです。皮を剥いた丸太は,まだ湿っている生木です。ピーリングナイフで剥いたときに水気やヤニが飛び散ります。それでも冬季伐採だから水気が少ない方で,夏の伐採だともっとびしょびしょだとか。丸太の年輪の数は60~70本でした。戦後すぐの植林でしょう。
Finish peeling by electric planes. A beautiful artistic pattern of the annual rings emerges on the log surface after this finish.
ピーリングナイフで鬼皮むきしたあとは,電動カンナで甘皮を剥く。木目が出てくると,抽象模様のようでとてもきれいです。皮むきをした丸太は,晴れていれば2~3日で細かい割れ目ができ始めます。