アウトリガー

Outrigger

 

軒桁は,壁芯より600mm外側に張り出すアウトリガーです。

アウトリガーにすると軒天を作る手間が増えますが,ロフトが広く使えるし,軒を深くしても採光に影響が少ないなど,良いことずくめなので,採用しない手はありません。

アウトリガーの様子。杉板を貼った軒天が見えています。この裏は「室内」なので,断熱材を詰めてロフトの床が貼ってあります。桁は梁の上に載っていますが,ここのノッチはスクエアノッチと呼ばれるもの。

 

 

桁は丸太1本だけなので,サドルノッチで大きく切り欠くと強度的に心配なのと,ここは下から丸見えであるため,下から見たときに美しく見えるよう収めたい。そうした理由でスクエアノッチが採用されます。

スクエアノッチは,日本の伝統構法にある「渡り顎」に相当すると思われます。

スクエアノッチ。梁の形に合わせて桁を方形に切り欠き,梁の方は桁の丸太の形にカットします。上下両方の丸太に相互の形を写しとる(scribe)ので,ダブルスクライブといいます。スクライバをひっくり返して同じところを再度トレースするわけです。

 

ぴったりと収まりました。