Blind dovetail
ブラインドノッチ
これもロックノッチの1つですが,切欠きが半分しかありません。スカーフも半分だけ。ここは玄関風除室のログ壁で,リビング側にログエンドが飛び出さないように,ログ壁が「+」型ではなく「T」型に交差するようにします。そのためノッチを半分にし,丸太が抜けないように蟻組み(dovetail)になっています。
最終的なdovetail(蟻組み)加工です。ノッチもスカーフも半分しかなくて,壁の反対側からはこの丸太は見えなくなります。
丸太をひっくり返したところ。水平にも垂直にもテーパーの付いた蟻組みになっていることがわかると思います。この先が広がったホゾのことを日本語では「蟻」,英語ではハトの尾に似ていることから「dovetail」といいます。
手前がリビング側。風除室の壁のログエンドは,まったく見えません。dovetail notchは,完成すると隠れてしまうわけで,秘められた職人技というところでしょうか。
完成するとこうなります。黄色点線の裏側に玄関風除室の壁があるのだけれど,こちら側からはまったくわかりません。ログエンドが飛び出すと階段の昇降に邪魔なので,ブラインドノッチを採用したわけです。