Chain saw

チェンソー

 

丸太小屋を建てるには,なにはともあれチェンソーが必要です。私も,友田さんにそそのかされて,チェンソーを買うことにしました。

 

当初は3万円くらいのでいいかな,と思っていたのですが,友田さんや仲間のビルダーさんたちに相談すると,ある程度のパワーがあった方がよいという。「丸太の加工に使うんだろ。園芸用じゃだめだよ」と言われた。

 

そこで,安くて高性能な機種を探し,北欧のハスクバーナ社製モデル545を購入することにしました。これは,ハスクバーナのプロ用モデル550XPをデチューンしたモデルで,550XPは18万円くらいしますが,545は10万円。違いはレブリミット(したがって最大出力)だけで,しかもその差は1000rpmとわずかなので,545の方がコスト/パフォーマンス良く,お買い得感ありです。2017年から日本に正規輸入されるようになった模様。パワーサプライヤーという農業機械専門店から通販で購入しました。ここのHPには,チェンソーの情報や動画がいろいろ載っていて役に立ちます。

 

ガソリンエンジンには燃料の他にオイルが必要です。届いたチェンソーの説明書にはハスクの純正オイルを使えと書いてありましたが,日本の石油・化学製品の品質は世界一なので,迷うことなく日本製にしました。

 

なお,チェンソーは想像以上のガス喰いなので,既製の農業機械用混合ガソリンでは出費がたいへんです。自分で量を測って混合した方が安上がり。

 

ドイツのドルマー,シュティールと,スウェーデンのハスクバーナが世界の有名メーカーですが,ドルマーは日本のマキタに買収されました。シュティールは対面販売のみ,通販を認めていません。並行輸入なら通販で買えるようですが,シロウトが並行輸入に手を出すとヤバいので,ここはハスクの正規輸入品を通販で購入することにしたわけです。

 

チーム友田では,友田さんと中沢さんがドルマー,宮下さん・吉川さん・山口さんがハスクバーナを使っています。ドルマーはトルク型低回転エンジンで,ハスクは高回転エンジンです。音を聞けば明らかな差があります。だからハスクバーナは,フルスロットルでブン回したときに本来の性能を発揮し,低速で使い続けるとプラグがカブるようです。寒い国のマシンなので日本の夏が苦手の様子,けっこう気難しいエンジンですね。

 

ハスクバーナ545。乾燥重量4.9kgと,軽くてスリムなボディです。キャブレターがマイコン・コントロールの仕様だそうで,取説によると標高や気温に合わせた初期化が必要とのこと。初期化しないと,プラグがカブって不調になります。

 

これがチェンソーの刃。彫刻刀の刃みたいです。したがってオガクズも粉ではなくて,シュレッダーダストのようになります。粉のようなオガクズがでるときは,そのチェンソーは切れなくなっているので,目立てが必要。ちなみに,チェンソーの刃(ソーチェン)は,米国のオレゴン社が世界のシェアを独り占めしているそうです。このソーチェンも,ハスクの文字が入っているがオレゴンのOEMらしい。

 

これがチェンソーのオガクズ。ふつうのノコギリのオガクズとは全然違いますね。

 

刃とその前の突起との段差ギャップを「デプス」といって,ちょうど鉋(カンナ)の刃の出に相当します。デプスが大きすぎると,鉋がひっかかるのと同様に切削抵抗が大きくなり,キックバックが生じやすくなります。キックバックというのは,チェンソーが丸太からはね飛ばされて作業者の方へ跳んでくる現象で,きわめて危険。